
“stretch”ってたくさん意味を持っている多義語でどうやって覚えていいかわからないなぁ

実は”stretch”にはコアイメージがあって、それをイメージすることができるようになれば、意味や使い方もすんなり覚えることができるようになるよ!!
この記事を読むメリット
- “stretch”のコアイメージを掴んで、意味や使い方を簡単に覚えることができるようになる!
- “stretch”を使った、日常会話で頻出する役立つイディオムを覚えることができる!!
この記事はフィリピン、カナダと留学を経験し、現オーストラリア在住の海外経験豊富な筆者が書きました。
現地でネイティブ達と接した経験を踏まえて、役立つ英語情報をお伝えしています!
それでは、今回のテーマ”stretch”の意味・使い方そしてイディオムに関して解説していきましょう!
『stretch』意味・使い方

それでは早速、”stretch”の意味と使い方について解説していきましょう。
ここでは、”stretch”の「動詞」「名詞」二つの用法に分けて説明していますよ!!
『stretch』意味・使い方【動詞】
それでは、まずstretchの動詞としての意味・使い方から。
”stretch”を動詞として使う場合、辞書では下記のように定義されています。
To stretch is to extend or lengthen something beyond the normal length.
vocabulary.com
ここで注意して頂きたいのは、この辞書の意味ではstretchの対象が「肉体」のみに限定されていない点です。
日本語の「ストレッチ」は肉体や体のみを伸ばすことを意味します。しかし、英語の”stretch”は肉体のみではなく、時間や事実などを「伸ばしたり、拡大する」ことができるのです。
『stretch』の”動詞用法”の意味・使い方のコアイメージ
肉体だけでなく時間、事実など様々なものを拡大したり、伸ばすことができる!!
『stretch』意味・使い方【名詞】
次に”stretch”の名詞の意味・使い方について。
stretchの名詞用法として、主な意味は3つあります。
stretchの名詞用法の主な意味
- ある程度の長さの「期間」
- 誇張
- レースの最後の直線
それぞれstretchのコアイメージを元に解説していきましょう!
まず一つ目の「期間」
時間を引き延ばすと、ある”程度の長さの時間”になります。ある”程度の長さの時間”とは”期間”と言い換えることができます。
二つ目の「誇張」
事実を引き延ばして大きくするということは、物事を誇張するということ。したがって”stretch”は「誇張」を意味するようにもなったという訳です。
三つ目の「レースの最後の直線」
こちらは、馬が最高のスピードを出すために足を伸ばして走ることから、「最後の直線コース」を意味するようになりました。

3つ全て、”stretch”の『時間・事実などを伸ばしたり拡大したりする』というイメージが反映されていますね。

次の項目では”stretch”を使ったイディオムをご紹介します。
コアイメージを掴んだ後なので、すんなりと理解していただけるはずですよ!!
『stretch』を使ったイディオム
先ほどの”stretch”のコアイメージを思い出しながら、”stretch”を使ったイディオムを見ていきましょう!!
『stretch』を”動詞”として使ったイディオム
stretched thin『(人員などが)切迫する』
何かを伸ばすと伸ばされたものは薄くなっていってしまいます。
ここで、伸ばされているのは”人員”や”人手の数”。それらが伸ばされてしまうと層が薄くなり人手が足りなくなってしまいます。
日本語では、『人員が切迫する』と訳されます。
ABCニュースでは日本のコロナ禍での医療の切迫をこちらの”stretched thin”を使って報道がされていました。
Some 250,000 cases have been confirmed nationwide with more than 3,700 deaths, according to the Health Ministry. Hospitals are getting stretched thin.
Japan declares emergency for Tokyo area as cases spike ABC news
Stretch the truth『大げさに言う/誇張する』
話や真実などを伸ばして大きく見せるといったイメージが基になっている、”stretch”を使ったイディオムです。
彼は、どれほどそのプロジェクトに貢献したかを大げさに言っている。
stretch a point『大目に見る/こじつける』
要点(=point)を拡大して(=stretch)解釈するというイメージが基になっている「多めに見る・こじつける」を表す”stretch”を使ったイディオムです。
あなたこじつけようとしてない?
stretch one’s legs『散歩に出る』
散歩する際は必ず足を伸ばします。“stretch one’s legs”で「散歩に出る」を表す”stretch”を使ったイディオムです。
皆さん、散歩に行きましょう!
『stretch』名詞を使ったイディオム 【期間】の意味の場合
At a stretch『立て続けに/とめどなく』
ある程度の期間、何かを続けて、止めどなく行う様子を表すことができる”stretch”を使ったイディオムです。
彼らは、止めどなく一晩中働き続けたので、疲れを感じ始めている。
at full stretch『(仕事などを)完全に/全力で』
ある程度の期間の中で『全力(=full)で何かに取り組むこと』を表すことができる”stretch”を用いたイディオム表現です。
私たちは難しい仕事を全力でやり遂げて、賞賛を浴びた。
『stretch』名詞を使ったイディオム 【誇張】の意味の場合
a bit of a stretch『多少の誇張』
直訳すると『少し(=a bit of)の誇張(stretch)』なので、少し大げさに言っている様を表現できる”stretch”を用いたイディオムです。
彼の言ったことは、大げさだろうね。
by any stretch of the imagination『どう考えても』
直訳すると「どれだけ想像力を引き延ばしてみても(誇張してみても)」となり、意訳すると「どう考えてみても」の訳になります。
どう考えても彼は賢くないな。
『stretch』名詞を使ったイディオム 【レースの最後の直線】の意味の場合
home stretch『最後の追い込み/大詰め』
”home stretch”は、『陸上レースや競馬レースに見られる、ゴール前の直線コース』のことをいいます。
そこから派生して、仕事の「最後の追い込み」や達成目前の「大詰め」の状態を表すようになりました。
It’s taken three months, but we’re on the home stretch now.
3か月かかったけど、とうとう最後の追い込みだね!!
down the stretch『(スポーツの試合やシーズンの)終盤に』
こちらも”stretch”の「レースの最後の直線」という意味から派生してイディオム。
“stretch”の「ある程度の期間」というニュアンスも含んでいます。
スポーツなどでの終盤の盛り上がりなどを表現する時に使われることが多い表現です。
ゲームで、彼の最もよかった点は、終盤での判断力だった。
【番外編】『stretch』から派生した単語
overstretched 『忙しい/(仕事や時間に)追われている』
”stretch”から派生した言葉で”overstretch”という単語があります。
”over”なほど”stretch”されている、限界以上に引き延ばされている状態、つまり『限界を超えている状態』を表します。
仕事などでよく使われ、「忙しくて手が離せない」と意味することができます。
『stretch』意味や使い方を理解しよう!

今回は、”stretch”の意味・使い方・イディオムをコアイメージを使いながら紹介してきました。
“stretch”のコアイメージされ掴むことができれば、イディオムもすんなり覚えることができますね!!
ぜひ、今回ご紹介した”stretch”のフレーズを使ってより英語の会話表現を豊かなものにしていってくださいね!
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